前回の本土四大流派に続き、沖縄三大流派です。
首里手や泊手の流れをくんだ小林流(少林、松林)。
那覇手の系譜が剛柔流。
戦後に誕生した上地流。
これらの流派が沖縄三大流派といわれています。
「小林流」(少林、松林)
小林流は、首里手の流れを汲む知花朝信によって名付けられた流派です。構えや呼吸法に無理がなく、自然体であることが特徴で、当て身の破壊力を養成することに重視した稽古が特徴です。
「剛柔流」
剛柔流は、那覇手系の宮城長順が開祖の流派で、特に呼吸法に重きをおいています。
攻防の技はすべて呼吸法で極まるという教えから、基本の型から呼吸法を練り、呼吸と共に心身を鍛えることを重視しています。
剛柔流は、本土四大流派でありながら沖縄三大流派でもあります。
「上地流」
上地流は、開祖の上地完文が、中国の武人・周子和に教えを受けたパンガイヌーン(半硬軟)拳法が基になっており、中国武術の流れを汲む流派です。
「パンガイヌーン流唐手」と呼ばれていましたが、後に開祖の上地完文にちなみ、現在の名称に変更されました。肉体を頑強に鍛え上げることを重視し、厳しい鍛錬が特徴です。比較的歴史が新しいですが、戦後は米国を起点に世界へと広がりました。
これら小林流や剛柔流が日本本土に伝播し、現在の本土四大流派(松濤館・剛柔流・糸東流・和道流)の基礎を構成し本土へ空手が広がりました。